たっぷりのものが収納できて便利な「跳ね上げ式収納ベッド」。
しかしデメリットもいくつかあります。
跳ね上げ式の不便な点も十分踏まえた上で、より良い使い方を考えていきましょう。
開閉作業が面倒臭い!
同じ収納ベッドでも、引き出し式ならベッドの上はそのままで出し入れがしやすいです。
しかし跳ね上げ式収納ベッドだと、上に載せているかけ布団や枕をどけてからあげないといけません。
マットレスは載せたまま開閉できる跳ね上げ式収納ベッドが多いですが、掛け布団や枕を載せたまま開けようとすると落ちてしまいます。
いちいち枕をおろしてから開けるのが面倒と思う方も少なくないでしょう。
でも、後述の湿気対策もありますからやはり面倒でも時々は開閉した方が良いです。
湿気がたまりやすい!
引き出し式の収納ベッドだとすのこ構造のものもありますが、跳ね上げ式ベッドはほとんどがマットレスのみ対応で敷き布団は使えないものが大半以上です。
上記の開閉の面倒さも手伝い、どうしても収納スペースを開ける頻度が下がりがちです。
収納スペースを閉じたままにしておけば、当然毎晩寝ている時に発生する湿気がそのまま下に溜まっていきます。
湿気を貯めれば当然カビも生えやすくなります。
ですから、跳ね上げ式ベッドですとオールシーズン除湿マットを使った方が無難です。
マットレスとシーツの間に除湿マットを敷き、定期的に入れ替えたり干したりしましょう。
収納スペース内にも除湿剤を入れておきましょう。
お値段が高い!
跳ね上げ式構造のダンパー部分はどうしても作るのに経費がかかります。
中にガスを詰め込んできちんと伸縮するようにしようと思うと、適当に作るわけにはいきません。
開閉してすぐガス漏れするようではダメですからね。
そして跳ね上げ式ベッドはマットレスのみ対応のものが多いです。
特にガス圧式の跳ね上げ式ベッドはほとんどがマットレスのみ対応。
本体とマットレスの代金分を合わせるとさらに経費がかかります。
ガス圧式でない、手動で開け閉めするタイプ(これは「跳ね上げ式」とは呼ばない場合も多いですが…)の収納ベッドだと敷き布団対応のものもなくはないです。
しかし普通は「跳ね上げ式」というとマットレスのみ対応で敷き布団は使えないものの方が多いです。
ガス圧式ですとダンパーをマットレスの重さも計算して作られているものが多いため、敷き布団だと軽すぎてうまく作動しないこともあるからです。
ただ、全く敷き布団対応のガス圧式ベッドがないわけでもありません。
小さなセミシングルサイズのベッドでも、引き出し式収納ベッドは3万円も出せば結構しっかりしたものが買えますが、跳ね上げ式ベッドはセミシングルでも6万円以上するものがざら。
中にはセミシングルでも10万円以上する跳ね上げ式ベッドは珍しくありません。
まして大きなサイズだったり、フレームがレザー仕立てだったりと高級仕様ですともっとお高くなります。
セミダブルだと8万9万は当たり前です。
組み立てに手間がかかる!
ベッドを通販で買うとパーツにバラして届けられ、自分で組み立てなければいけないことも多いですが、跳ね上げ式収納ベッドはこの組み立て作業が面倒になりがちです。
フレームを組み上げ、ダンパーを取り付け、重いマットレスをよいしょと載せなければなりません。
一人では組み立てられない製品も多いですし、二人がかりでも組み立てに1時間近くかかる製品もあります。
パートナーに手伝いを頼める人はいいですが、あてのない人は困ってしまいます。
ダンパーがないフロアベッドですと構造によっては一人で30分くらいで組み立てられる製品も多いですし、パイプベッドも30分くらいで組み立てられるものは多いです。
それに比べると、やはり跳ね上げ式ベッドの組み立ては作業が大変です。
もし配送時に組み立てサービスをつけられる商品なら、そういったものを選んだ方が無難でしょう。
収納スペースに仕切りがない!
引き出し式ですと、いろんなサイズの引き出しを備えたチェストベッドも多くあります。
しかし、跳ね上げ式はベッド下の収納スペースが丸ごと1つの区画で、仕切りがありません。
アウトドア用品やスポーツ道具などの大きなものを収納する時には仕切りがない方が便利ではあるのですが、小さなものをそのまま入れると散らかって取り出す時が大変です。
特に服は引き出し式に比べると取り出すのが面倒になってきます。
ですから、インナー用の収納ボックスを別に買って来なければいけないこともよくあります。
こうなるとただでさえ跳ね上げ式ベッドは本体価格が高いのにさらにお金がかかります。
大きなサイズのベッドがない!
跳ね上げ式収納ベッドは、普通の収納なしベッドや引き出し式ベッドに比べると大きなサイズのベッドはとても少ないです。
セミシングル〜セミダブルサイズはあるのですが、ダブルになると途端に品数が減ります。
クイーンサイズ以上の跳ね上げ式ベッドは皆無ではないですが、かなり点数が少なくなります。
シングルを2つ並べてツインベッドにする人はいいのですが「せっかく夫婦なんだから一緒のベッドで寝たい」というお気持ちが優先の方だと、この点は物足りないかもしれません。
ただ、跳ね上げ式ベッドはセミシングルサイズの品揃えは各メーカー・ブランドともとても豊富です。
どちらかというとご夫婦用よりも小柄なかたの一人暮らしの方が向いているのかもしれません。
まとめ
跳ね上げ式ベッドの主なデメリットは
- 開閉時に布団を下ろさないといけない
- 湿気がたまりやすい
- 値段が高い
- 収納スペースに仕切りがない
- 設営が面倒
- クイーン以上の大きなサイズが少ない
などの点が挙げられます。
デメリットとメリットを比較し、自分の環境やライフスタイルに跳ね上げ式ベッドは合っているかをよく検討しましょう。