耐震ベッドってどんなの?

地震

東北から熊本、今度は大阪と地震が続くこの頃。

寝ている間に家屋や家具が倒壊した時、身を守れるベッドの一つが「耐震ベッド」です。

どのようなものなのでしょうか。

耐震ベッドってどんなの?

一言でいえば、ベッドの上に丈夫なフレームと屋根がついているベッドです。

材質は木造やスチールなどメーカーによって様々です。

ベッドの上の屋根は数十トンの重さが降ってきても耐えられるように作ってあります。

もし万が一天井が落ちてきても、ベッドの上でガードすることができて下敷きになるのを防ぐことができます。

「防災ベッド」「耐震シェルター」などとも呼ばれています。

組み立ては自分でできる簡易なものもありますし、業者さんに組み立ててもらわないとできないものもあります。

大掛かりな構造だとやはり組み立ては頼まないとキツいでしょう。

設置費用はいくらかかるの?

業者やシェルターの材質、形質によっても大きく差はありますが、普通のベッドに比べればやはりかなり高額です。

安くて30万台〜60万くらいかかる場合もあります。

決して安いお値段ではないですが、人命に何かあった時のことを考えればある意味では安いお買い物とも言えます。

特に足腰が不自由ですぐに逃げられない人の場合、ベッド周辺だけでも守れれば命が助かる可能性は上がります。

自治体によっては耐震シェルターの購入に補助金が降りる場合もあります。

補助金の金額は自治体によってかなりの幅がありますが、10万くらいは補助してもらえるところが多いようです。

愛知県一宮市ですと、「耐震シェルターは上限25万円」「耐震ベッド(ベッドの部分だけをフレームが覆うタイプを指している)は上限10万円」となっています。

世田谷区は上限30万となっています。

これらの補助金をもらうには、各自治体の基準があります。

要介護度が高い人を抱える家、障害の重い人がいるお宅が優先度が高いのは共通しています。

まずはお住いの地域の役所に問い合わせ、どれくらい補助してもらえるかを確認してからにしましょう。

申請が通るまでに1〜2ヶ月くらい時間がかかる自治体も多いので、早めに動くことが大事です。
また、補助が下りるかどうかが家屋本体の状態によって異なるとする自治体もあり、この場合は判定してもらうのにまた時間がかかります。

それでも予算的に厳しい場合は、後述の「耐震仕様ベッド」にするだけでも多少安心感があります。

耐震ベッドはこんな人におすすめ!

要介護の人

障害があったり高齢で足腰が不自由な人だと、大きな地震の時にすぐ逃げることができません。

介助者が家を離れているタイミングで地震が起きてしまったり、家の崩れ方が激しくすぐに救助に来れないこともあります。

しかしシェルターに守られていれば、すぐに避難できなくても命を守れます。

家の改築がなかなかできない人

「家が古くてだいぶやばいけど、全部を改築するリフォームの予算を出すのは今きつい」という方も多いでしょう。

そんな方は、本格リフォームまでのつなぎとして耐震ベッドを導入するのがおすすめです。

最近は東日本や熊本、大阪など震災復興や五輪の新築需要増加で工事用資材や工務店の人材の確保が難しくなっています。
家屋のリフォームを頼んでも何ヶ月もの順番待ちになることがよくあります。

待っている間に地震が起きたらどうしよう、と心配になる方はその前に耐震ベッドを導入すると安心でしょう。

耐震ベッドが置けない場所

しかし、丈夫なシェルター仕様の耐震ベッドはどこにでも置けるわけではありません。

頑丈な文全体の重量も大きく、総重量が200kgを超えるものはザラです。

床が丈夫でない場所にはとても置けません。
脆い床だと抜けてしまう危険さえあります。

古い賃貸アパートの2階以上となると特に置けないことも多いです。

メーカーによっては「マンションは1階のみ設置可能」としているところもあります。

一戸建てでも、耐震シェルターメーカーの方も「一度現地調査してから使えるかどうかを判定する」というところも多くあります。

もしそれで「残念ですが耐震ベッドは置けません」となれば、次善の策として後述の「耐震仕様ベッド」を使いましょう。

「耐震仕様」のベッドとは違うの?

シェルター仕様になっていない一般的なベッドでも、「耐震仕様」と銘打たれているものは多くあります。
これは上記の「耐震ベッド」とはどう違うのでしょうか。

「耐震仕様」のベッドとは、「折れにくい設計がされている丈夫なベッド」ということです。
ベッド本体の強度は強めですが、頭上を守る覆いはありません

ですから二段ベッドやロフトベッドの上段に寝ていた場合、「耐震仕様」というだけなら頭上からの落下物を防ぎきることができません。
天井そのものが落ちてきたときは下段でも厳しいです。

しかし、脆いベッドよりは折れる危険性が低くなるわけですから、やはり安普請のベッドよりはずっと良いのです。

二段ベッドやロフトベッドなら、下に逃げ込めば軽めの落下物からなら身を守れますしね。
天井が落ちなくても棚のものが飛んでくることはあるのですから。

ロフトベッドで地震が起きた時どうするか

もちろん耐震仕様でないベッドよりは値段は上がります。

お値段は安くても2段ベッドで4万円以上はしますし、10万以上のベッドも多くあります。

耐震シェルターよりはそれでもずっと安いですから「シェルターを購入する予算がどうしても厳しい」「シェルターを入れられる物件に引っ越しは難しい」というときはこちらにすれば良いでしょう。

まとめ

「耐震ベッド」とは、屋根のついた大掛かりなシェルタータイプのベッドです。
費用はかかりますが、落下物から身を守ることができます。

耐震ベッドには、自治体から補助金が出ることもあり、要介護者がおられる家庭だと優先度が高くなります。

似て非なる「耐震仕様」ベッドには天井のガードはありませんが、折れにくく地震の時の安全性は高めています。

耐震二段ベッド
耐震仕様の2段ベッドはこちらから

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする