様々な種類の木製ベッドがある中で、ひのき材のベッドとはどのような特徴があるのでしょうか。
ひのき材の性質、ひのき材ベッドのメリットについて語ります。
目次
ひのきとはどんな木材?
ひのきは針葉樹の一種です。
日本でも関東以南に育ち、国産ひのき材も多く生産されています。
国産ひのきの名産地は香川や高知など様々ですが、中でも「木曽檜」は特に名高く、その希少さもあり高級木材の代表格の一つです。
「ひのき」の名前はもともと「火の木」で、油分を多く含むことから火起こしに使われたとも言われています。
「ヒノキチオール」という化合物を含みとても香りの強い木の一つとして知られています。
この香りの強さから、精油を作る材料としても重宝され、アロマテラピーでもひのきの精油を使うことがあります。
ひのきの成分「フィントチッド」には抗菌作用があり、カビやダニにも比較的強いと言われています。
色は白さが強く、その美しさが多くの人を魅了してきました。
後述の丈夫さとも合間って重宝され昔の宮廷の材料としても使われました。
だんだん強くなるひのき材
ひのきの特徴は、切って木材に加工後、200年後まで強くなり続け長く使うのに向いているというところにあります。
その後1000年ほどをかけてゆっくり強度が低下して、元の強さに戻ります。
この性質から、神社仏閣など長く大事にしたい建物の建材としても古来から愛用されてきました。
ひのきはどんな用途に使う?
上述のような神社仏閣だけでなく、一般家庭用の建材にももちろん愛用されています。
湿気に比較的強い性質から、風呂椅子や湯桶といったお風呂用品にもよく使われます。
家具類では、ベッドだけでなくデスクやダイニングテーブル、本棚などと幅広く使われます。
まな板などの台所用品や、ブロックのような子供向けのおもちゃでも使われます。
ひのきはどんなベッドに使う?
ベッドに檜材を使う場合、圧倒的に多いのはやはりすのこベッドです。
据え置きタイプ、床置きタイプと両方に使われます。
畳ベッドにもヒノキ木材は多く使われます。
据え置きタイプのヒノキすのこベッドだと、ベッドサイドが棚になっているものも多く出ています。
そのほかに、数としてはそう多くはないのですが2段ベッドやロフトベッド、フロアベッドや引き出し式収納ベッドにも使われます。
ひのきベッドの特徴
ひのきの強い香りは、ベッドに加工しても活かすことができます。
木の香りが好きな人には、森の中のような心地よさを感じつつ眠ることができます。
畳ベッドですと、木の香りと畳の香り両方を楽しむことができます。
淡く白っぽい色合いの木材ですから和室や北欧系インテリアとの相性も良く、ナチュラルで流行に流されず、幅広い年代に合ったインテリアづくりを楽しめます。
手触りも滑らかなので、柔らかい印象のインテリア用、フェミニンなインテリアにも向いています。
価格は使用するひのきの質によっても様々ですが、床置きのすのこベッドですと1,5万以内で十分ちゃんとしたものが買えます。
据え置きのすのこベッドだとシングル6万、クイーンサイズだと10万オーバーくらいするものもありますが。
レザーベッドや跳ね上げ式の収納ベッドと比べれば、ヒノキ製のベッドは比較的手頃な価格帯のものも多いです。
ひのきベッドの取り扱い
基本は他の多くの木製ベッドと、取り扱う上での注意点は同じです。
湿気をためないようにして、埃はこまめにモップではたき落とし乾拭きをします。
ヒノキベッドにも換気は大事!
抗菌性がありますのでカビには比較的強い方とはいえ、万年床にしていればやはりカビてしまう危険性はあります。
布団やマットレスは他の木製ベッド同様、毎日掛け布団は上げて湿気を逃し、敷き布団もこまめに干しましょう。
大事に使えば、長持ちする木材ですので長期間使い続けることも可能です。
香りが強いので、購入したての時は風をよく通したほうがいいです。
塗装はしてあるもの、無塗装でひのきの風合いだけを生かしたものと両方あります。
塗装材の臭いが苦手な人は「無塗装」と表示してあるベッドを選びましょう。
ヒノキのアレルギーが心配な方
ひのきは花粉でのアレルギーが多いので、「ひのき木材でもアレルギーになるのでは?」と心配する向きも少なくありません。
木材のアレルギーは花粉に比べればずっと少ないですが、全くないわけではありません。
心配な要素がある人は、素人判断はせず専門的な検査をまず受けてからです。
ひのき花粉で既に発症していてアレルギーが心配な人は木の方でも大丈夫か病院で相談して検査してもらいましょう。
ベッドは結果が出てから購入を検討したほうが安心ですね。
まとめ
手触りが柔らかで香りの良いヒノキは、ベッドとしても特に愛用されています。
すのこベッドには特に多く使われています。
お手入れの基本は他の木製ベッドと同じく、換気に気をつけ湿気を溜めないようにしましょう。